厚生労働省から「第189回 社会保障審議会医療保険部会」の資料が公表されました(12月12日開催)
前回に引き続き議題の一つが「医療保険制度改革について」となっており、高額療養費の在り方について議論されています。これまで当部会にて高額療養費については、現役世代の保険料負担の軽減などのため、自己負担限度額の見直し(一定程度の引き上げ)、所得区分の細分化を行う方向性が示されています。今回は、70歳以上の高額療養費における外来特例についての見直し検討が行われています。
外来特例の限度額については、一般区分の外来の月額上限が現在18,000円(年額14.4万円)、住民税非課税区分については8,000円となっています。今回、これらを見直した場合の具体的な試算(粗い推計)が示されました。下記の3案が提示されています。
- 案①:住民税非課税区分及び一般区分の外来特例(月額上限・年間上限)を廃止
- 案②:住民税非課税区分にかかる外来の月額上限のみ2,000円引き上げ、一般区分にかかる外来特例を廃止
- 案③:住民税非課税区分及び一般区分の外来の月額上限を2,000円ずつ引き上げ(一般区分の年間上限は廃止)
これらにより、加入者1人当たりの保険料負担(年額)については、案①の場合は700円~2,000円、案②の場合は500円~1,500円、案③の場合は200円~600円の範囲で軽減されることが示されています(資料2の6~7頁参照)。
今後の動向が注目されます。
詳細は下記をご参照ください。
社会保障審議会医療保険部会資料|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46880.html