厚生労働省から「第76回 労働政策審議会雇用環境・均等分科会」の資料が公表されました(11月26日開催)。
今回の議題は「女性活躍推進及びハラスメント対策について」です。女性活躍推進に関する今後の情報公表および各種ハラスメント防止策について、下記のような論点整理が行われています。

■女性活躍推進について(資料1の1-4頁参照)

  • 男女間賃金差異の情報公表の拡大
    男女間賃金差異の情報公表の意義や効果について分かりやすく十分な周知を行うことで、中小企業における取組の裾野を着実に広げていき、常時雇用する労働者の数が101人以上300人以下の企業においても、男女間賃金差異の情報公表を義務とするにしてはどうか。
  • 女性管理職比率等の情報公表の義務化等
    企業に対する必要な支援を行うとともに、その公表を義務とし、女性管理職比率の向上に向けた取組を促していくこととしてはどうか。義務の対象範囲については、一般事業主行動計画の策定が義務付けられている常時雇用する労働者の数が101人以上の企業とするにしてはどうか。
  • えるぼし認定基準の見直し/えるぼしプラス(仮称)の創設
    現行のえるぼし認定1段階目の要件認定を諦めている企業があると考えられることから、認定制度は実績を評価するものであるということに留意しつつ、当該要件を見直すことにしてはどうか。また、えるぼし認定制度において、女性の健康支援に関するプラス認定の仕組みを設けることにしてはどうか。

■職場におけるハラスメント防止対策について(同5-9頁参照)

  • 職場におけるハラスメントは許されるものではない旨の明確化
    一般に職場のハラスメントは許されるものではないという趣旨の規定を法律に設けることにしてはどうか。
  • カスタマーハラスメント対策の強化
    カスタマーハラスメント対策について、事業主の雇用管理上の措置義務とすることにしてはどうか。
  • 就活等セクシュアルハラスメント対策の強化
    就職活動中の求職者に対するセクシュアルハラスメントの防止を、職場における雇用管理の延長として捉えた上で、事業主の雇用管理上の措置義務とすることにしてはどうか。
  • いわゆる「自爆営業」についての考え方の明確化
    職場におけるパワーハラスメントの3要件を満たす場合にはパワーハラスメントに該当することについて、パワーハラスメント防止指針に明記することにしてはどうか
    ※自爆営業...使用者が労働者に対し、当該労働者の自由な意思に反して当該使用者の商品・サービスを購入させること。

詳細は下記をご参照ください。

・第76回労働政策審議会雇用環境・均等分科会|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45983.html